ボディロッキンで激ヤバ

ワンパクでもいい。ボディロッキンで激ヤバであれば。

あばよ火星!~『オデッセイ』を観て~

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 リドリー・スコットの『オデッセイ』を観てきました。

 面白かったです。色々ネタバレで行きます。

 

 

 

 まず、一番良かったことは、映画が始まって10分以内に大きな事件が起こったことです。なんというか、ダレる隙間が全く無い。

 こっちとしては、散々予告でどんな映画かわかってるわけです。「はよマット・デイモンを火星で一人にさせろや」とか思わせる暇もない。いきなりもう火星でひとりぼっち。最高。

 そういうのが面白い作品もありますが、そこでダレる作品もあります。まぁ、リドリー・スコットはどっちかって言うと「ブチかまし系」の監督だと思うので、このノリはありだと思います。

 

 次に、マット・デイモンですね。もうね、マット・デイモン力(りょく)が炸裂してます。最初の「ええこと思いついた!」と叫ぶマット・デイモンを容赦なく襲うアンテナのツッコミ。火遊びするマット・デイモンにこれでもかと振りかかるドリフ的爆発。予定調和のように消し飛ぶ家庭菜園。それら全てを乗りこなすマット・デイモンの顔芸。最高。

 刺さったアンテナを取り出すときの顔芸など、初っ端からエンジン全開でした。フーフー息はいてるのも良かったですね。

 

 全体的には、ポジティブな映画なことも好印象でした。そもそも、内容としてはかなり孤独で絶望的な話なのですが、原作も含めて前向きなノリ。それがとても見やすくて、誰にでも薦められる作品になっていると思います。

 また、そういう孤独や絶望を全面に押し出した宇宙物の作品というのは、過去にもたくさんあったかと思います。近年で言うと、アルフォンソ・キュアロンの『ゼログラビティ』などは、テーマ、映像、物語、全てにおいて超弩級の作品だったと思いますが、その方向で勝負しても、『オデッセイ』が勝つことは難しかったと思います。その方向ではなく、楽しく、一緒にノリノリで火星生活をエンジョイできる作品というのは、良い方向性だと思いました。

 個人的には、85点です。