ボディロッキンで激ヤバ

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【ネタバレ】ザ・プロフェッショナル~『コンサルタント』を観て~

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 ベン・アフレック主演の『コンサルタント』を観てきました。トレイラー観て「特に面白くないだろうけど、とりあえず見とくか」くらいのレベルで観てきました。

 結構良かったです。

 

 

・最近こういうの流行ってるんだろうか。

 『ジョンウィック』とか『イコライザー』とか。リーアム・ニーソン『96時間』もそういう流れだとは思うし、『エクスペンダブルズ』シリーズもそうかもしれない。昔のアクション映画をあえてやり直しているようなノリ。ジャンル映画を意識して作っているというべきか。

 でも、そのおかげで良い作品が増えている気がする。映画というのが引き算の芸術なのだとすれば、ジャンル映画というのは、そもそも低予算故にそうせざるを得ない。

 

・最初の銃撃戦の緊迫感は異常。

 素晴らしいの一言。最初の緊迫感あふれるあのシーンは、最後まで引っ張ることになるが、そのシーンが素晴らしいからずっと楽しい映画でいてくれている。

 

・戦闘シーンもいいが、計算シーンの熱さもいい。

 今作の白眉は、ベン・アフレックによるよく分からない数字を書きまくるシーンだ。帳簿をくまなく調べ(エクセルではない)、金の流れを徹夜で調べあげるシーン。

 戦闘シーンと計算シーンも、どちらも通じるのは「プロの仕事ってカッコいい」という、単純なものだ。凄いシェフの料理シーンとかでも同じことが言えるかもしれない。専門家たちの洗練された動きというものは、傍から見てると美しく、気持ちが良い。ベン・アフレックが指先に息を吹きかける時、こちらもワクワクしてしまう。

 

ベン・アフレックはこういう役柄向き。

 最近のベン・アフレックの役選びは堂に入っている。とりあえず、黙っていてもいい役を選んでいる。そしてこの役も同じ。

 その他の役者陣も素晴らしい。特にJ・K・シモンズは喋ってるだけで凄い。いい声すぎる。セッションなんか受けるべきやなかったんや。スパイダーマンもな!

 

 

・弟は切ってよかった。

 敵が実は弟でした、というのは悪くないひねりなんだけど、本当に低確率過ぎて引いてしまった。そもそも、弟はいついなくなったんだ、という疑問。あの子供時代の喧嘩の途中で消えてしまったのか。だとしたらなぜ探し出さなかったのか。

 あの敵キャラの人物自体も悪くなかったし、大物にも小物にも見せられる、非常にいい敵キャラだった。だからこそ、弟にする必要はなかったと思う。おそらくは、ミスリードの一つとして用意していたのだと思うが、ちょっと答えがやりすぎていたのではないか。

 

・障害者への配慮はない。

 主人公がADHDである、というのは悪くはないし、伝えたいメッセージも良いと思う。何が正常で何が異常か、それは僕達にはわからないし、強制するべきでもない。

 しかしながら、主人公があんな殺人マシーンになった事自体、父親からの虐待に近いレベルの訓練と躾によるものであり、それがメッセージのキレイ事に対して「ほんとうにそう思ってるか?」という疑念につながる。

 というか、障害者があんな殺人マシーンになることって危ないことじゃない? という風に思われないか、とも考えたが、かなり穿った見方か。ただ、障害者への配慮というのはそれくらいやっても良いとは思うが。