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ボディロッキンで激ヤバ

ワンパクでもいい。ボディロッキンで激ヤバであれば。

【ネタバレ】夢追い人への祝杯~『ラ・ラ・ランド』を観て~

 

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 『ラ・ラ・ランド』を観てきました。

 後半はずっと泣いてました。というか、『シティ・オブ・スターズ』を二人でデュエットするシーン以降は、もう涙を止めておくことは難しかったです。

 

・ダンスシーンが格好良すぎて泣いた

 この映画は、一応はミュージカル映画なので、全編的にダンスが用いられているわけだが、どれもが格好良すぎて涙が出そうになる。というか、本当の最初の渋滞シーンでドラム隊が出てきた瞬間、格好良さと多様性入り交じるハリウッド的美意識に打ちのめされて、本当に泣いてしまった。

 最初のあのシーンは、人種も文化もすべてをぶつける場所としてのハリウッドが描かれている。誰しもが夢を見られる場所。その説明として、すごく豪快で、すごく現代的であり、そしてなによりも格好良かった。

 

・二人とも成功してはいる

 この物語の興味深いところは、二人とも映画の最初に抱いていた夢は叶えている、というところだ。ライアン・ゴズリングはジャズクラブを開き(名前は違うが)、エマ・ストーンは女優となった。もしもこの二人が出会わず、恋に落ちなかったら、こんな苦いハッピーエンドになることはなかったのだ。

 ただし、この二人が出会わなかったら、二人とも成功していなかった可能性も高い。ライアン・ゴズリングエマ・ストーンがいなければ、あんなポップスバンドに入ることはなかったろうし、エマ・ストーンも一人芝居をすることはなかった。二人とも互いの人生に多大な影響を与えているのに、まるで歴史に語られることのない敗北者のように、それぞれの人生から除外されている。成功しているのにもかかわらず。

 

・少しずつ勇気が足りなかった

 映画のラスト、ライアン・ゴズリングのピアノに合わせながら、二人が「もしかするとこうなっていたかも知れない」二人の人生を描く回想シーンは、もう思い出すだけで涙が出てくるのだが、あそこに描かれている荒唐無稽で、都合がよく、二人にとってはかなりエゴイスティックでありながら、それでも優しいシーンこそ、この映画の白眉だ。そして「こうなっていたかも知れない」ということは、「現実はこうではない」ということの裏返しなのだ。

 なぜ、こうならなかったのか。回想シーンで幾度も描かれる、現実とは違う選択をとる二人。ライアン・ゴズリングは出会って速攻エマ・ストーンにキスし、ポップスバンドを反故にする。エマ・ストーンは一人芝居を大成功させ、女優の近道を蹴り、それでも二人が大成功する、都合の良すぎる夢物語。

 そうならなかったのはなぜか。それはつまり、二人ともに少しずつ勇気が足りなかった、ということなのだ。二人にもう少しだけ勇気があれば、こうなっていたかも知れない、という甘すぎる認識。勇気とは、自分を信じる、ということだ。自分の才能にもっと自惚れる人間であれば、こうなっていたかも知れない。しかし、二人はともにそうではなかったし、彼らは彼らなりに精一杯生きた結果として、あのジャズ・クラブで再会したのだ。『かもめ』のようにボロボロな姿を見せ合うこともなく。

 その部分において、この映画は本当に夢を追う人たちを讃えている。それと同時に、愚かでもあると言っている。その両面性こそが、典型的な夢追い人であるし、だからこそ涙がでるほどに愛おしいのだ。

 

・特にライアン・ゴズリングに共感

  僕が男ということもあるだろうが、ライアン・ゴズリングの動き、振る舞いが心に刺さった。

 タップダンスのシーンで、すぐ近くに停めてある車を無視してエマ・ストーンと車を探しに行くシーン、映画館でチケットを二枚持ってヤキモキするシーン、そして最後に強がりも含めた笑顔。すべてのシーンが刺さり過ぎた。「分かる!」の連続だ。あるあると言うにはあまりにも辛いシーンばかりではあるが。

 ただ、それらすべてを含めて、最後の笑顔は自己肯定の笑顔であるようにも思えた。そして同時に、エマ・ストーンへの肯定も含めていたのではないだろうか。まさに夢の世界から戻ってきた後、ビターな現実に辿り着いてもなお、「まぁ、この人生も悪いわけじゃないんだよ」と、誠実な笑顔を覗かせる。

 

エマ・ストーンは写し方によっては絶世の美女

  『アメイジングスパイダーマン』のときは「美人か、この人?」と若干思っていましたが、『バードマン』を観て「こんな美人やったか?」となり、今作で「こんなきれいな人いるか?」となる。

 目が大きいので、なんか睨みつけたりするとすごく怖くなるのですが、角度を変えると魔法をかけたみたいにきれいになる。そら売れますわ。

 恋人のアンドリュー・ガーフィールドも良い役に出まくっており、スゴイカップルだなぁ、と思うのだが、二人とも大作に出ながらも変な役も出るので、仲良さそう。このまま末永く幸せになって欲しい二人である。

 

・ライブシーンが素晴らしい

  この映画はダンスシーンが全編素晴らしいので、それだけで何故か泣きそうになったのだが、個人的にはポップスバンドのライブシーンがすごく面白かった。ギャグシーンとして。

 ライアン・ゴズリングが顔をしかめながら弾いてるのとか、エマ・ストーンが「思ってたのとなんか違う」感をすごい出してるのとか、歌詞がもうコテッコテなのとか、全部含めて笑える。何を燃え上がらせるつもりなんだ。

 このライブシーンもそうだが、あまり本意でない演奏を終わらせたときのライアン・ゴズリングの仕草も「はい、おわったよ~」というわざとらしさがあって素晴らしい。

 

 そらアカデミー賞とりまくるよね、という作品。

 楽しくて悲しくて、映画館から出た後は踊りたくて仕方なくなる、そんな映画。

 

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